久しぶりの協力隊任地

久しぶりにJICAの青年海外協力隊の方の任地へ訪問させて頂きました。ルワンダでは3箇所行かせて頂いたものの、ウガンダではゼロだったため、とても有難かったです。首都のカンパラからバスで2時間半ほどの場所にある所でしたが、感じた点を2点。


▼GGPの使途について

任地のそばに有機ゴミ処理場があって見せて頂きました(写真は撮れませんでした)が、1000万円ほどの支援金を政府から決済してもらったプロジェクトであるにも関わらず、あまり機能していませんでした。「日本人の関わるプロジェクトだから」という事で政府からの信頼も得てスタートしたようですが、ほぼ放置されています。


具体的な仕組みとしては、街中で収集してきたゴミの中から生ゴミ(有機物)だけを選り分けて土と混ぜ撹拌し、完全に土壌化してきたら次の新しい土とまた混ぜる、と言った工程を5回ほど繰り返します。すると、栄養価の高い肥料が出来上がるのだとか。

コンセプト自体はとても素晴らしいですし、今後のグローバルが抱える課題にも即している(化学肥料に頼らず、今後の石油枯渇問題にも対応できる)のですが、実態が無ければ意味を持ちません。こうした内実を伴わずに頓挫して放置プレイにされている支援系のプロジェクトは他にもたくさんあるはずです。

以前、ウガンダの大使館へも同じファンドの申請をした事があるのですが、その時は申請が通らずでして、その団体はとても細かく課題感を持って取り組んでいただけに残念な気持ちになりました。


こうした問題は、だからこそビジネスで解決できると考えています。何かに投資した以上、そこから収益を出すのは当然の行為であり、また、事業の継続性に問題がありダメだったとしても閉鎖する道を選ぶはずです。法人にとってそんな状態の事業を放置しておく余裕は無いからです。



▼養殖業について

こちらは、ローテクを考えている自分としては面白いアイデアだと思いました。農地の空いた土地(15m四方くらい?)を掘って池にするのですが、そこにピラティア(白身魚)の稚魚を買ってきて放流します。1匹40~50円ほどで買った稚魚が成魚になると300~400円ほどで売れるため、漁業家にとっては良い収入です。時間がかかる事を気にしなければ、プランクトンが豊富に湧く所であればエサ代もほぼゼロで済みます。

見学させて頂いた場所は1箇所の正方形でしたが、12個の池に細かく分けて時期をズラして養殖して行けば毎月所得が安定的に取れるらしいと言う意見も素晴らしいと思いました。ただ、問題は成魚になる速さと売り方にあります。

普通はプランクトンだけでは大きくなるのにとても時間がかかるので特定の餌を使います。数ある業者のうち、まともな所は250g/匹以上ないとまとめて買い取ってくれません。対象の池の中のピラティアが等しく250gの基準を超えていれば一括で買い取る強い業者を呼べるのでこれがベストなのですが、池の中の成長具合がバラバラだと、1匹1匹を細かく測って売る必要があり、しかも業者は地元の弱い人たち(売る力があまり無いため基準も買取価格も厳しくなるのだとか)にしか売れません。



やはり協力隊員の任地は地域に根ざしたビジネスのアイデアの宝庫と言えます。自分もJICAの協力隊に志望しようか迷った時期があったため、彼らの存在は今後アフリカで戦う者にとってはとても貴重な人材だと改めて思います。

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