ザンビア

1週間も滞在できませんでしたが、とても良い国でした。何よりも、僕は気候がとても気に入りました。時期的な要因ももちろんあったかと思いますが、ザンビアに降り立った瞬間に感じた涼やかな空気は最高です。ちょうど日本の秋の入口のような、少し肌寒さと物悲しさを感じるあの感じが堪りません。

高校時代はラグビー部で、秋～冬にかけてピークを迎えるのですが、その入り口が確かこんな感じだったなぁと、急に学生時代を思い出したりしていました。ザンビアは日本人からするとあまり馴染み無い国で情報も少ないように感じますが、街の発展度合いもなかなかのものです。

首都のルサカでは、現地の日本人の起業家の方（現地人の奥様とご結婚し子供も昨年末に産まれた）にお世話になりました。

さて、ザンビアについていくつか。

▼カーディーラーの多さ

国の発展度合いによる車の需要の違いがありその影響かと思いましたが、どうやら違うようです。ザンビアも他のアフリカの国と同じく、既に車は多く普及しており、日本車がそこかしこで走り回っています。中古車市場の白地はあまり無さそうでした。

自動車産業のポテンシャルで言えば、今後更に富裕層が台頭してきたタイミングで、新車の需要をいかに取り込むか、もしくは、中古車を仕入れた彼らが引き続き乗り続けるために、部分的なパーツなどを転売する隙間産業になるかと思います。

とは言え、他の国に比べてなぜザンビアがここまで車関連の会社が多いのかは謎でした。単純に僕が観ている世界が局所的な可能性も十分にあり得ますが。

▼交通手段

二輪バイクがほぼ無いのには驚きました。どの国でもそこらじゅうで走り回っていたのに、どうやらザンビア（ルサカ市内）ではバイクタクシーは国として道路状態を危険にするので禁止しているようです。なんともお上品な規制ですが、街中も割りと綺麗な印象で、ルワンダの次に洗練されているイメージを受けます。

また、UBERが進出していない（これまたルワンダと一緒）と言うのも不思議なところです。ここらへんは、ザンビアで車産業が盛り上がっている事と関連性があるのかもしれません。

また、鉄道が市内を走っている光景も少し趣が違います。

内陸国の中でも奥まった所に位置しているからなのか、ダルエスサラームからの鉄道が敷かれ、その延長で鉄道が普及しているのかもしれません。

▼セメント会社の多さ

地方に行くとセメントでブロック塀を作っている会社（工場）が多く目につきます。全てを見ている訳ではなく点でしか捉えられていないので、実はそこまで大きな差ではないかもしれませんが、案内して頂いた日本人起業家の方いわく、ザンビアはブロック塀を元に作る家が多いのだとか。平屋作りが多く、高さをあまり必要としないためだそうです。

言われてみれば、高層ビルは他の国に比べて少ないように感じますし、だいたいどこも平屋の1階建てか高くても2階建てくらいです。更に特徴的なのは、1軒1軒の家が独立していると言うよりは、大きな面積の平屋が屋根続きで延々と続いており、それを壁で分割して様々な店が軒を連ねる構造になっている点です。

▼ショッピングモール

比較的ショッピングモールは多く点在していて、とても洗練された作りな印象です。テナントに入っている店舗もおしゃれなお店が多いように感じます。

また、今までの4カ国ではナクマットが非常に勢力を持っていたのですが、ザンビアではPick n Payと言うスーパーを多く見かけました。小売のプレイヤーもちゃんと調べてみたいところです。

▼ガソリンスタンド

なぜかザンビアでは圧倒的にPUMA社のロゴを冠したものが多数派でした。他の国ではENGENなどが目立っていたので、何となくこのあたりも他の国と多少趣が異なるように感じます。

こちらも石油界の小売の勢力図について興味を覚えるところではありますが。

▼その他

ザンビアはソーセージ料理が多いように思います。

Airbnbの物件はほぼ無し。意外でした。

クラブや現地の居酒屋でのLIVEなど、エンタメ系はとても充実している印象です。

少し脱線して、ルサカでも映画館に行きました。パイレーツオブカリビアンの新作を観てきましたが、映画館の内装などとてもオシャレで、今まで一番管理も行き届いていた印象です。単純に映画を楽しむ目的もありますが、内装の様子や上映作品、上映頻度などは、国の発展度合いを測る上で一つの指標になるかもしれません。