BOPビジネス

今日はビジネスマッチングアプリのyentaを介して出会った方とお話しました。

元々、総合商社のご出身で、5年間ほどウガンダで中古車貿易のご経験があるようです。

その席上で『BOPビジネス』の話題が出ました。


※BOPビジネス

https://www.jetro.go.jp/theme/bop/basic.html

Base of the Economic Pyramidの略称で、年間所得が3,000ドル以下の低所得層に向けたビジネスを指しています。

規模感として、いま現在の70億人超の人口に対し、およそ40億人ほどいるとされています。(ざっくりと)

要は、「これから成長して行くボリュームゾーンの人口ピラミッド層をガサッと今のうちに抑えておけ」的なイメージです。



ただ、このビジネスには難しいところがありまして、


①そもそも購買力が無い(年間で3,000ドル以下)

②彼らが中間層になるまでに長い時間を要する(体力のある超大手とかしか手が出せない)

③“貧困層を相手にした搾取ビジネス”というイメージで見られたりする

④企業のCSR活動としてボランティア的な意味合いで捉えられたりしてしまう


などなど、上記以外にも色んな識者の方の問題意識があったりします。

表面上の言葉だけ聞くと、経済合理性と社会性を兼ね備えた素晴らしい活動なんですけどね。難しい。。



超グローバルな大手企業だと、ネスレとかユニリーバとか、日本でも味の素なんかが取り組んでいたりします。

ITの世界でも、Facebookのザッカーバーグがinternet.orgでの取り組みを展開していたり色々と面白いです。



ただ、一般的にはその購買力などがネックになって来てしまうので、まずは前提として、彼らがもっと所得を得られて、富ませてあげられる手段が必要、なんてたまにいわれたりします。

一方的に支援・援助の対象として見ているわけですね。

当の本人たちからしたら失礼な話です。一方的に施している感じがしておこがましい。


BOPビジネスでよく言われる「1日1ドル以下の生活をしている人々」の生活は、物々交換で成り立っていたりします。

だから、決して言葉通りの貧困ではないんです。貨幣経済が浸透していないだけ。

お金がないというよりは、お金という手段を必要としていない感じですかね。

ある意味では、彼らの方が豊かな心境にいるのかもしれません。

特に自殺とかしちゃう比率が多い日本人の心の鬱度と比べたら、だんぜん幸せそう。




じゃあ自分には何ができるのか?

一つ完全に受け売りの話ですが、尊敬するある経営者の方がこんな資本主義の恐ろしさの話をしていました。

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ある村(BOP層)に漁師がいました。

彼は魚釣りの名手ですが、午前中に自分の食べる分だけ釣ったら午後はだいたい休んでしまいます。

そこへある時、欧米からコンサルがやって来ました。

漁師をA、コンサルをBとして以下の掛け合いが始まります。


B「いいこと教えてあげよう。午後も働いてもっと魚を捕まえなさい」

A「そんなに食べないよ」

B「市場で売ってお金を儲けなさい」

A「そのお金はどうするの?」

B「釣り船を増やして人を雇いなさい」

A「人を増やしてどうするの?」

B「釣り方を教えて、収穫量を増やしなさい。そして会社を建てて更に所得を増やす仕組みを作るのです」

A「会社を興してどうするの?」

B「株式公開して更にお金を稼ぎなさい。そうすれば遊んで暮らせるよ。」

A「今(午後はダラダラする生活)と対して変わらないね」

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流れとオチは大枠こんな感じだったと思います。

結末は大して変わりません。


ただ、この漁師が関心を示さず今と同じ生活を続けた場合、仮に他の漁師がコンサルの言う通りにしてしまったら、彼の縄張りはすぐに追いやられてしまいます。

という教訓(?)です。

例え平和に暮らしていても、否応なく入り込んでくる資本主義の波は、いつか自分の幸せな生活を脅かします。

漁師は今は幸せかもしれませんが、市場で戦う武器が今後必要になってくるはずです。

だからこそ、その手段として「ビジネスでの戦い方」が必要になってくる。




と言うことで、自分の今のゴールはビジネスです。(事業を興す)

それも一方的な先進国からのモデルの持ち込みではなく、現地人と一緒になって事業を産みだしていき、その過程の喜びや、価値を産み出すことで結果が付いてくることなどを、誇りと感じられるようなサイクルが理想だと思っています。

支援とかボランティアでは何も変わらないわけですし。



でも、これもベクトルが上から下へ向いている気がして、『対等』な感じがしない。

押し付けっぽい。

ネーミング付けるなら、ビジネスエゴとか?ビジネスハザードofBOPとか?(長い。。)

そう、目指すイメージは『対等』なのだけど、色んな条件が邪魔をしてそれを許さない感じ。

なんか違う。難しいしもどかしい。。



結局、行ってみないと分からないんで行くんですけどね。

BOPに関するほとんどの記事は受け売りなはずであって、記者が自分の目で見てきた現状ではないはずです。

自分で直接行って肌で感じれば、何が正解なのか見えてくるはず。

なので、どっぷり行けるだけ行ってみようと思います。

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1コメント

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  • 田中晋輔

    2017.05.03 14:25

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