南アフリカ(ヨハネスブルグ)
9ヶ国目の南ア。色々な方から言われていたのでアレコレ想像はしていましたが、仰る通りここはもう「アフリカ」ではございません。。でも来て良かった。人に言われるのと、実際に自分の目で見て歩くのとでは大違い。その発展度合いを肌で感じる事ができました。
以下、恒例の気になった点まとめ。
▼農業
例によって国境はバスで陸路移動。スワジランドから国境を越えた途端にまず感じたのは、「南アの農業スキルやっべぇ。。笑」でした。とにかく規模がデカい。アメリカの大農場とかの雰囲気と同じような印象を受けました。(見た事ないけど。乙)
まずもって、田畑の整備され具合が全然違います。今まで見てきた8カ国の農地では、「空いたスペースに植えますか」的なニュアンスを感じました(乱雑な感じ)が、各所とても綺麗に区画化され整然と並んでいます。それが見渡す限りに広がっているのがとても感動的でした。アフリカ大陸内では圧倒的に農業先進国ですね。
また、これも肌感でしか無いですが、大地が違う印象です。ところによって、土が黒い、赤茶けている、など、単純に荒廃した土地ではない感じです。なんというか栄養分がちゃんとありそうなイメージ。土質の維持管理については、専門家にちょっと聞いてみます。
あとは、重要なところで灌漑設備についてですが、南アは水分が極めて豊富な印象です。他の国では、農地の間に滅多に見かけなかった池・湖・河川などが所々にありました。地理的な背景を理解していませんが、農業の最重要ファクターである水がこれだけ豊富であると言う立地的観点からも、農業大国たるゆえんが窺えます。また、それと合わせて工業設備も充実しています。
バス移動で写真に撮れませんでしたが、上図のような大型の散水機(スプリンクラー)を至る所で発見しました。トラクターなどの大型の工業機械も多く見かけるようになりました。最近、農業に興味を持ち始めた自分としては非常にテンションが上がります。
少し話が逸れますが、農地の間に送電網の整備が行き届いているのも印象的でした。通常、アフリカの農地は何もないだだっ広い荒野のイメージなのですが、南アではちゃんとした鉄塔がいくつも建っており、電線が敷かれています。農地に限った話ではありませんが、これなら大規模な農業機械も運用できるな、と思った次第です。
こちらも逸れますが、植林も多く見かけました。
▼ネット環境
旅の進め方として、ネットインフラは僕にとっては欠かせない環境ですので、各国に入った瞬間に現地SIMを購入して2~3GBほどCreditをChargeしているのですが、南アで買った回線では、なんとLTE回線になりました。(※一部の都心部のみ)
今までずっと3G回線で、その回線の遅さに四苦八苦していた身としては、凄く感動したのを覚えています。ただ、値段は少しお高めな印象です。MTNで3GB(1month)が330rand(約2800円)でした。他の国では、1000円前後、高くても2000円弱とかだった記憶なので。でも、おまけで1.2GB(half month)、深夜おまけで1.5GB(1 month)がついてきたので、実質的には割安かもしれません。また、当然のごとく泊まったホテルは全てWi-Fi環境付きでした。値段も1600~1800円ほどのロッジに泊まっていたのでお手頃です。
▼語学
当たり前ですが、英語が普通に通じます。また、事前ネット調べでは、南アの公用語は英語以外にアフリカーンス語・ズールー語の3つが入り混じっているから注意、的な記事も見ましたが、肌感的にはほぼ英語圏だな、という感じです。
▼交通面
こちらも陸路での移動で越境の際に感じましたが、本当にアフリカではございません。。
通常、国境近くの郊外なんかは道路も未整備な国ばかりですが、南アは越境した瞬間に片側2車線で車幅も広くなります。その上、神懸かり的に綺麗で舗装されまくり。陸路移動が早いのなんの。スワジランド⇒ヨハネスブルグで、距離的にはもっと掛かると思うのですが、5時間弱で到着したのは路面コンディションの良さが影響していると思います。余談ですが、長距離移動バスは車内もめちゃくちゃ綺麗で、しかもガソスタ手前で休憩を知らせる動画がバス内に流れたりします。とてもシステマチックでみんなスマートな印象です。
もう1点驚いたのは、UBERドライバーのクオリティです。接客がスマートで、なんと皆さん地図が読めます。冗談抜きに、今までの国では皆地図が読めず、必ず電話をウザいくらいに掛けて来ていたのですが、ここでは皆無。勝手に地図で僕の現在地を確認して、待ち合わせスポットで待機していてくれます。電話ほぼしていません。神対応。本来はこれが普通なのだろうけども。
特筆すべき点としては、鉄道網でしょうか。通常メトロとW杯の治安用に敷設されたハウトレインの2種類があり、僕は後者に乗りました。施設も綺麗で従業員の対応も良く指導されているのが伝わってくるような素晴らしいサービスでした。
蛇足になりますが、南アの路上で驚いたのが物売りです。ここ南アでも相変わらず何人か見かける(でも少ない)のですが、物売りでは無く大道芸でお金を要求して来る人が多くてびっくりしました。中国のコマ回しみたいのをして小遣い稼ぎしています。嘘かホントか分かりませんが、現地の日本人の方いわく、彼ら大道芸たちはギャングが仕切っているらしいです。
▼小売
相変わらずSHOPRITE、SPAR、Pick n Payが主流派で、どこのショッピングモールに行っても大体この3つのどれか、もしくは全てが入っています。商品のラインナップは、他の国と比べると断然豊かな印象です。もはや先進国並の国なので、ここで生活している人は食材にも困らないのでしょう。芋とか豆ばかり食べていた以前の国が懐かしいです。
また、レジ前の商品棚に、aeroやkitkatなんかの日本でもお馴染みのお菓子が並んでいるのを見かけるようになりました。
▼治安
全く問題無いとは言わないけれど、普通に歩き回れます。一番危ないと言われているParkStation近辺も歩いてみましたが、そこまで僕は危険には感じませんでした。もちろん夜間は絶対近づきませんが、やはり日本への情報は凄く偏っているな、と言う印象です。
▼宿泊施設
スワジランドに比べるとそこまで高くないかもしれません。もしくは、スワジランドが小国ゆえにラインナップが少なすぎただけかも知れませんが。もちろん、高級ホテルも腐るほどありますし、airbnbの物件もたくさんあります。
▼格差
郊外のスラム地方の住居はトタン造りが多い印象ですが、南アの格差はそこまで広くない印象を持ちました。日本から直接いきなりここに来たらびっくりするかもですが、他の国を見た自分としては普通です。むしろ、壁や屋根にトタンが使われていて、「ちょっと生活豊かなのかな?」とさえ感じました。以前、誰かに「トタン素材は高い」と聞いた事がありますし、他の国のスラムは大体が土塊とか藁葺きとかで住居が構成されていますので。
▼その他
ようやくアフリカに来て初めてMcDonald'sを発見しました。今までKFCばかりだったので、勢いで入ってみましたが、味のクオリティはやはりアフリカでも変わらずで、さすがグローバルスタンダード店だなと感心します。でも郊外はやはりKFCばかりです。
日本だとマック優勢な印象ですが、グローバルではどうなのか気になるところです。世界基準で見るとMcDonald'sが弱いのか、それとも偶然アフリカだけKFCばかりなのか、もしくは、立場的に負けているKFCが巻き返しを図るためにアフリカに先んじて挑戦してマーケットシェアを抑えようとしているのか。などなど、ビジネス目線で世界を意識する良い機会です。
ショッピングモールに入っても、アパレル業界の攻防として、H&MはあってもZARAが無かったり、UNIQLOは店舗すら見かけなかったり、やはり日本を出て世界で直接マーケットを見ると言うのは非常に重要だと感じます。
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