レソト
10ヶ国目、レソト。国の様子や写真はこちらの方がまとめてくださっているブログがあるのでいつものごとく割愛。
http://oyamayusuke.com/?p=14943
http://sekainodokokade.com/category/blog/about-sekaiisshuu/lesotho
レソトはそこまで長く滞在するつもりも無かったので、偶然遭ったタクシーの運転手のジョンさんに交渉して色々と街を案内してもらいました。ほぼ2日間をタクシー貸し切り状態で500ランド(約4300円)と少し高めですが、ガイド付きで街中をぐるっと案内してもらい、歴史観など色々と話してもらえたので、ツアーとして考えれば決して高くはないでしょう。
持論ですが、ツアーなどに飛びつくよりは、現地の人に案内してもらって値段は交渉、と言うのが一番効率的な気がします。
以下、気になった点。
▼産業(水)
レソトで印象的なのは「水源の豊富さ」でしょうか。国内に3つのダム(カツィダム・ムハリダム・メトロングダム)があり、カツィダムはアフリカ大陸内でも最大規模を誇るとか。近場のメトロングダムを見に行きましたが、水源近くには至る所にパイプがあり、周辺の住民が押し寄せています。飲料水として十分使えるほど綺麗らしく、獲得した水は南アに売っているようです。今はボツワナへの拡販も計画中だとか。(パイプは↓こんな感じ)
▼産業(ダイヤモンド)
レソトは世界でも屈指のダイヤモンドの産地らしいです。ショッピングモールのカフェで時間を潰していたら知らないおじさんが急に近づいて来て目の前の席に座り、「日本から来たのか。俺と一緒にダイヤ採掘のビジネスをしないか?」と声をかけられました。日本人ならクレバーだから一緒に組みたいのだと言っていましたが、ダイヤなどの鉱物資源系の大規模ビジネスをやりたいとは短絡的だと感じました。政府の癒着とか商社の圧力とか黒い部分とかもあると思うので、資源系のビジネスは遠巻きに見ています。
▼産業(石)
石を加工してレンガ材として生産している大きな会社がありました。モザンビークで砂利、ザンビアでもレンガの販売をしている会社を見かけましたが、道路などのハード面のインフラが不十分なアフリカには、今中国資本でかなり大規模な工事などの発注が入っているので、良いビジネスになるそうです。
▼中国人ビジネス
ただ、こうした会社は中国が牛耳ってしまっているようで、運転手も不満を言っていました。国策としては当然の流れですが、中国政府から資本が入っている以上、その発注先も中国企業に任せたいと思うのは普通ですからね。
ただ、肌感ですが、レソトは中国人が他の国に比べて比率が多いのかと思いました。街の色々な所に中国人のマーケットが存在するのと、運転手いわく1万人以上いるらしいとのこと。例えば、ケニアでは人口4600万人に対して4万人(0.1%以下)と聞いていたので、210万人のレソトで1万人(約0.5%)とは多い印象です。
▼通信
vodacomとEconetの2社のみで、自分はvodacomのSIMカードを買いました。他の国では、だいたい4~5社の通信会社がいたと思うので、2社のみというのは少ないと思います。
タクシーで街中を走っている際に、K'WESE TVと言う会社がプロモーションイベントをやっているのを見かけました。と言っても、そこらへんのダンサーをアサインして踊ってもらうような小さなローカルイベントです。周りには30~40人ほどが集まっており、回線予約者を増やすためのプロモーション活動の一環のようです。勢力図的にはvodacomの方が圧倒的に資本力があるので、巻き返しを図りたいのかもしれません。通信会社各社の決算は、一度どこかで時間を抑えて本格的にリサーチしてみたいと思っています。
▼宿泊施設
総じて高い印象です。地形的特徴や、南アと面している点から考えて、スワジランドと少し似ている印象を抱きました。南アのお金持ちな人たちが避暑地とかに来るための国、という感じでしょうか。もっと発展しているヨハネスやケープタウンとかの方が宿の品揃えもよく、その分安くて良いロッジがたくさんあると感じます。
また、これは完全に別件ですが、宿泊したゲストハウスで、「休憩」メニューがあるのを初めて見ました。2時間で100ランド(約860円)とのことです。運転手に聞くと、どうやら日本で言うところのラブホテル的なニーズを満たすためなのでは、とのこと。このシステムはアフリカで初めて見ました。南アからの富裕層カップルが余暇などに使いに来るのかもしれません。
▼歴史観
レソトもスワジランドと同様に立憲君主の王政です。運転手いわく、伝説として、Thaba Bosiuと言う地名の由来を教えてもらいました。意味としては、「夜に成長する山」を表しているそうで、かつては隣のブルームフォンテン(南ア)にいた民族が、襲撃から逃げるために今のレソト国内の山間部に逃れてきて、山の上に隠れていたのだとか。その山々は夜になると成長して(より高くなって)侵略者の攻撃(登山)を防いだそうです。そのおかげで平和を手に入れた彼らはこの地(レソト)に王国を築いたのだとか。
▼地域特性
牧畜がとても盛んな印象です。中でも、ロバがとても多いです。と言うか、アフリカに来てロバの放牧も初めて見ました。ここらへんは他の国と様子が違うのかもしれません。また、山間部のところどころにアロエが多く生えているのも印象的です。
▼その他
タイミング的に、7/17(約1週間後)が王様の誕生日らしく、国をあげてパレードがあるとかで、たくさんの警察官が馬に乗って道路を走っていました。パレード用らしいです。牛や羊が道路を走っているのはちょくちょく見かけて来ましたが、馬が走るのは初めてです。つくづく初めてが多い国ですね。
また、車のナンバーにも特徴があり、赤いナンバーは政府関連、青いナンバーはパブリックのものらしいです。何故色分けしてるのかは分からない、との事でした。
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