レピュテーション産業から得られる果実

本ブログでも何度か取扱いをさせてもらいました「レピュテーション産業」についてですが、中国で新しい動きがあったようです。

恥ずかしながらテンセント側の動きを全然キャッチアップ出来てなかったのですが、あれだけ大きなマーケット(中国)で2大巨塔のうちの一方であるアリババが取り組むならば、テンセントも介入して来ておかしくない領域です。


彼らがやっている事を要約すると、

『デカいマーケットで人々の決済をまず抑える

→信用の数値化

→ビッグデータ解析(将来的にはAIによるディープラーニング)

→スコアリングデータを活用して他産業へも一気に転用・拡大』

と言うことです。


最近動きの激しいシェアリングエコノミーの領域でも、ofoやmobikeなどにこぞって出資をして囲っていく戦略は、当然ここらへんを見越してのものだったのだと。


事業単体で採算が取れなかったとしても、人々のライフスタイルに密着して得られるデータはとても貴重です。むしろ、情報革命の真っ只中にある現代では、データを抑えたものが世界の覇権を手にしちゃいますからね。ここは絶対押さえなきゃいけないところだったという言う訳ですね。



両者の違いで言うと、

■芝麻信用

スコアリングの幅 350~950

アリババが提供するEコマースでの取引履歴やアントフィナンシャルでの金融資産の状況にスコア算出に関して重きを置く

■騰訊信用

スコアリングの幅 300~850

ソーシャルメディアからのデータ解析に重きを置く


との事ですが、ふむふむ、って感じですね。

彼らのビジネスモデルの背景を考えるとこれも当然の流れでしょうが、レピュテーション産業は【スコアリングのアルゴリズム】が最も重要だと思っているので、個人的には実購買データに基づくアリババグループが勝つのではないかと思っています。

話を転じて、弊社の取り組んでいるFinTech領域ですが、これと近しいところだと考えています。ぼく個人的にも、「どうせビジネスやるなら、世界のマーケットルールを変えてしまうようなモデルを創りたい」と言う思いがありますが、既に先進国や中国・インドなどの競争環境からは、今からゼロスタートで初めて彼らと同じ土俵に並ぶのはなかなか難しい。


その点、アフリカはコンペティターが少ないですし、様々なリスクから敬遠されがちな環境です。そのアフリカで農村部などを中心に彼らの決済から入り込んでビッグデータを上流から抑え、そこにAIなどの解析ツールを工夫して入れ込めば、今後5~10年後を見越した時に、十分に戦える下地は作れるのではないかと思っています。


2050年に100億人を超える人口動態の中でも、その増加幅の80%はアフリカの成長がカバレッジしているという予測もありますし、今この巨大なアフリカと言うマーケットでパイを抑えに行くことは、とても面白い話だと思います。



※過去のレピュテーションに関する記事

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