ブロックチェーンの動向、スタートアップとキャリア
同日開催だった別々のブロックチェーンイベント2つに参加して来ました。
メインはこちらの早稲田大学で行われたイベントで、もう一つは海外のブロックチェーン企業について触れられたイベントでした。
業界情報のキャッチアップからしばらく遠ざかっていたので、使われていたキーワードさえ知らないものも多く付いて行くのに必死でしたが、概ね、ポジティブな傾向だった気がします。昨年までの仮想通貨から始まる投機的なバブルも一段落し、技術的な真っ当な議論が起こり始めたのが今年、という見方のようです。
ハイプサイクルで言うと、
・バブルが弾けたが、浮かれた人々の熱も冷め、コンテンツをどう作るかという所に注力されてる
・昔が幻想期で今がちゃんとした現実期に移ってきた感
・ブロックチェーン×○○が去年多かったが○○の専門家が居なかった、今年は実質を伴った人間が増えてきた印象
また、自分は初めて聞いたのですがSTO(Security Token Offering)に対する期待値の高さを感じる1日でした。
イベント登壇者の謝 軼(Blockchain Business Community)研究員の定量データも面白かったです。
・2018年初に1242社のブロックチェーン企業が存在
・推定20億以上のブロックチェーンスタートアップ(米455、中298、英97、カナダ48、シンガポール32)
・2009~2018でICO以外で受けた投資額48.1億ドル(米25.42億ドル、中6.02億ドル、カナダ2.47億ドル)
夜のイベントで参加した方のアジェンダで、Q&Aセッションがありましたが、この中での議論も面白かったです。
・国内ブロックチェーン企業が海外に出ていくには?
1社だけで出ていくのは厳しい現状もある
中国とか学生の頃からPythonをゴリゴリでやっているような人たちに勝てるのか?協力していかないと無理
中国企業だと、ハッカソンやったらTOPが来てその翌日に同じテーマで自社の若手とかに同じ内容でイベントとかやらせてる
あとはデモデイとかを実施して発表する場を作っている(日本も同じようにやったほうが良い)
・グローバルに出ていかない理由は?
Globalに出ていく必然性はどうかで言うと、無いとは思う(海外出たほうが刺激は受けやすいんだけどな…)
トークンエコノミー→トークンコミュニティに変えたほうが良い(ファンコミュニティを形成したいが、国内でのグループに限られる)
広告テクノロジーにブロックチェーン適用するみたいな汎用性ある内容は海外に行けばいいとは思う
ゴールの置き方の問題と思うが、フィナンシェというプロジェクトでもアフリカの子供に持ち込んだりとか可能性はあるけど、やっぱ前例ないと時間もないし大変
・ブロックチェーンが社会に広まるには?
まずはわかりにくい部分を払拭すべき、UIUXの観点で省いて良い部分ありそうだけど、そこに至るプロセスでお作法みたいのが多いイメージ
コンテンツもしっかりしながらセキュリティ面も安全なものが出てくるはず
目的の問題で、地域通貨の場合は「その地域にいかに有益になるか」がゴールなので、ブロックチェーンはあくまで技術、ブロックチェーンて言葉が出てこない(意識しない)くらいが丁度よい気がする
フルフルでExchange出来たりなど、UXの仕組みで面白く拡散することができるとよいかも
ストリートが好きな人達にもセグメントの切り口で入っていくことで、ビットコインとかも知らないような人にリーチできるようゆるふわにする
・ベンチマークしているサービス
UI/UXの観点では、ブロックチェーンを使っているという意識をさせないほうがよい、イースボードはEthereumの概念だけ使われていてブロックチェーン技術が直接使われている訳ではない
透明性・流動性・インセンティブ設計の3点のアセットがオープンで皆に開放されているかが重要でそれを満たせているサービスが良い
アリアーニ(高級ブランドのトレーサビリティ)つまらないと思ったが、ユーザーは高く売りたいからトレース評価もらう、Gucciは新規で高級に買う富裕層はデータあるが、中古で転売する輩のデータを持っていなかった(発想の転換が面白い)
・DIG STARどう思う?
https://dapps.gamewith.jp/?p=2861
NFT(Non-Fungible Token)がよい?
ゲームに対する貢献はやり続けることがそもそも貢献になる(ログインボーナスあげてるのはそれ)、マイニングしなくてもゲームを単純にやる
うさぎに乗るゲームもあって、過去のステータスなどからラットレースにどれくらいペイできるかをモデルとして作っている人も居た
snowの会社がゼペトというアプリをリリース(自分自身の3D)新しいトークンの形をつくっているのが面白い
https://mag.app-liv.jp/archive/119765
・ブロックチェーンによる社会貢献とは?
デジタルリソースのシェアリング(HDの空き領域とか)が最近多いが、日本の限界集落のおじいさんとかが自分のPCの空きスペース貸し手報酬得るとか
自分の公開鍵がアイデンティティになり得る?Facebook/Google/Twitterごとに、など→無駄に初期情報入れまくってるが、公開鍵でKYCできて自分のアイデンティティはそれだと言えちゃう(グローバルなID管理)
ワンチャンある世界に皆が興奮して集まってくるので社会が盛り上がるかも
コミュニティであり、経済インセンティブが付いてくるのが大きい
シリア難民の虹彩認証で分かりやすく貢献に繋がっている事例
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