ABEJA SIX 2019

3/4、3/5の2日間でABEJA主催のSIX 2019に参加してきました。Keynote Speechも含め、全部で10講演を見たので、ほぼ2日間品川に入り浸るという形でしたが、非常に濃密なイベントで有意義な時間でした。

詳細は割愛しますが、ABEJAというAI産業の中で急成長している会社の中身を詳細に垣間見れた気がします。


全体として感じたのは、自分が「AI」に対して抱いてイメージよりは、もっと「泥臭いものである」という印象です。ABEJAの登壇者からは、顧客と並走しながら、ニーズを吸い上げ、リアルタイムで仮設・検証・分析を繰り返しながらPoCを組み立てていく事を大事にしているカルチャーが伝わってきました。


また、「不確実性は起きるものとして需要できる体制に変えてしまう」というカルチャーも、非常にAI企業ぽいな、と感じた次第です。

色々な講演で使われていた上記のような構造のスライドについて。店舗で直接活用がすぐにでも可能なEnd側の「Insight for Retail」から、根本のプラットフォーム開発まで、ワンストップでどのフェイズにも対応できる盤石な体制で進めているようです。



■Insight for Retail


リアル店舗のGoogleAnalyticsという表現はカッコ良かったです。講演の中でも比率が高かった事を考えても、実際のビジネスとしてニーズが表面化しており、クライアント側としてもすぐにROIなど検討しやすいことの現れなのでしょう。

提携小売業の講演者の方の話で、「入店数と買上げ数を比較すると買い上げ率はわずか10%ほど、90%ほどのデータを改善するポテンシャルが大いにある」という話は驚きでした。確かにそう考えると、自分も店舗に入って購入まで至る確率は相当低いですが、店内の設計やデジタルサイネージからのレコメンド次第なんかでは、購買意欲は高まるだろうな(ポテンシャルが大いにある)と感じました。


■b8ta

こちらは存在を知りませんでしたが、「リアル店舗のGoogleAdsense」と言う表現が使われていました。最新のIoTデバイスを店舗で体験できるようで、ビジネスとして、ユーザーの利用データ(「体験」)をキャッシュポイントにしている点が面白いと思います。デバイスベンダーはデータを買う事が目的になっている(売る事が目的ではない)とのこと。



■今後のポテンシャル

購入する/しない、の顧客の行動特徴は?

顧客導線から検出される最適な店舗設計は?

来店から5秒での自動採寸は可能か?

リアル店舗がポテンシャルに溢れてると感じたのは、Insight for Retailを通してデータを可視化し、実現できるであろう世界の広がりです。上記のように考えると、店舗に入った時点でデモグラや個人情報が読み取られ、体格の自動採寸が行われ、店内のデジタルサイネージの画面で同世代のオススメ着回しがフィットされ、画面の「YES」をタップすればサイズぴったりの服がレジで受け取りでき、会計も既に完了しているという購買体験は数年後に出来てておかしくないでしょう。


■Annotation組織

「10万点を1週間でAnnotationできる組織体制」というのは凄いなと感じました。広告運用をやってきた身としては、テクノロジーが進化しても、やはり人力で解決しなければいけないポイントは今後も絶対なくならないと思いますし、そこにしっかりと投資している企業は有望だと感じます。



最後に少し脱線しますが、今後の自分の挑戦領域としてデータを扱うデータアナリストの道を考えて、基調講演で言及のあったG検定は一つのKPIとして目指して行こうかなと思います。合わせて、松尾先生の書籍も何冊か読んでこのブログにアウトプットしていくKPIも付け加えようかと思います。

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