若者よ、アジアのウミガメとなれ 講演録
www.amazon.co.jp/dp/B01N7BIO1N
d10nLabでadminの平野さんが紹介なさっていたのを見て手にとってみました。もともと著者の加藤さんについては存じ上げていましたが、どのような思想の方か深く知らなかったこともあり、なかなか興味深い本でした。
また、これはただの偶然でしか無いのですが、作中の冒頭に出てくる金野索一氏は、今のルワンダでの共同事業などで関わらせて頂いている方ですので、その名前が出てきたことにもビックリしました。
では、書籍よりポイントの抜粋を。
基本的には、「海外のチャンスがある市場に日本の若者はもっと挑戦した方が良い。それを俺は支援するし、しているよ」という趣旨の書籍です。
■成長の尻馬に乗ること、それ以上に大事なことはない
著者の加藤さんの格言めいたものですが、これは身を持って体感しているので100%アグリーです。実際、この章に名前が出てくる藤田さんのサイバーエージェントに見を置いていた事もそうですが、成長市場にいる事の重要性は非常に感じています。
逆にいえば、衰退産業・斜陽産業にいる人間は大いに危機感を覚えた方がよいと思いますし、自分の置かれている産業がどうかわからない、という方は、そういった嗅覚そのものが鈍っているので、それ自体がとても危機的な状況かと思います。
■実績
加藤さんが当時資本投資していた企業名を実名で挙げてらっしゃいます。今でこそ超有名どころの企業ばかりですが、当時のマーケット感覚の中でこういったIT企業にベットするのはそれなりにリスクや反対もあったでしょうし、実際にそれを見つけ出して信じて投資を実行して株を保有し続ける、という一連の行動は本当に凄いと思います。
当時の投資家の中でも、ITに期待を寄せつつも実際には少額しかベットしなかった、或いはそもそも投資を避けた、という方も多いでしょう。今の暗号通貨やブロックチェーンの市場の盛り上がりと近しいかもしれません。
・インターキュー(現GMOインターネット)
・ディジット(SBIホールディングスと合併)
・まぐクリック(現GMOアドパートナーズ)
・おりこんダイレクトデジタル(現オリコン)
・テイクアンドギブニーズ
・デジタルアーツ
・DeNA
・ザッパラス
・ソーシャルワイヤー
■中国のウミガメ
有名人としてAlibabaのジャックマー氏の名前を引用していますが、海外で起業し成功して凱旋する中国人を尊敬を込めて中国ではハイグイ(ウミガメ)と呼称するそうです。
中国で30年以上前に「一人っ子政策」が取られていた頃、希望の光として送り出された彼らは、年間6.8万人、日本の2倍くらいの人がUSへ留学に行っていたのだとか。
また、同じように海外の実績を引用していますが、韓国は海外滞在者が11%もいるそうです。日本人は120万人ほどなので1%ほどだそうですから、大きな差があります。
■資本、経営参画
実際に加藤さんが参画なさっている企業についても実名で挙げられていました。
なかなか多方面に投資をされていて面白いです。エンジェルとしての活動の是非はおいておいても、自分も30代のうちに何社かポートフォリオとして抱えながら、次世代の挑戦を支援できる立場になりたいなと思います。
・経営に参画している企業
→Klab Global PTE LTD、Istyle Global Singapore Pte Ltd、CrossCoop Singapore PTE LTD、CrossCoop India PVT LTD、Langrich Holdings PTE LTD、リバーストン
・株式を取得し応援している企業
→English Central, Inc、Asia Africa Investment and Consulting PTE LTD、LENSMODE PTE LTD、ゴマブックス、AMPLE!
・資本と経営に参画している企業
→YOYO Holdings PTE LTD、SMS24/7 PTE LTD、Duckbill Entertainment PTE LTD、KAMARQ Holdings Pte Ltd、Mariposa PTE LTD、Agribuddy LTD、Mercatores PTE LTD、IKI LINKS Sdn.Bhd.、ビットバンク、DELLA、S-PAL、ネクストレージ
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