2050年 衝撃の未来予想
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次の自分の挑戦領域を見定める意味でも、定期的に読んでいる未来予測系の本の中でも、苫米地さんの著書。MIT留学やカーネギーメロン大学のPh.D、認知科学やサイバーセキュリティなどに造詣の深い方という印象。
■外資天国の日本
以外に知らなかった事実ですが、日本の大企業の多くは株主が外国資本によって占められているという話です。中でも三菱UFJはその20%が外資で、大株主のブラックロックは5%、対して日本生命は1%ほど。今では、日本の銀行のほとんどは20%以上が外資に握られているという事です。
その際の懸念として、UFJコインのように、巨大企業が国家を超越して通貨発行権などを得てバーチャル国家を作り始めた世界であり、その際に仮想通貨を発行する主体の株主は外資だという事に警鐘を鳴らしています。
■MUFJコイン
ちなみに、MUFJは172兆円の資金を保有しており、オーストラリアやロシアのGDPを既に超えています。流通規模についても、円のユーザーが約1億人、ビットコインユーザーが1300万人に対し、口座数で割り出すと既に約4000万人が利用している計算になります。
■FRBの存在
Federal Reserve System(連邦準備制度)についても触れられています。FRB自体はアメリカ政府からは独立した存在であり、政府は1株も保有していません。世界の基軸通貨であるドルは、既にアメリカ国家から切り離された機能である、とも言えます。
ちなみに、1913年の設立時は、ロックフェラー・ロスチャイルド・モルガン家の巨大金融資本家によるものであり、国家機関だとは言い難いものです。
■国家を超越するルール
TPP(Trans-Pacific Partnership)について触れていますが、基本的に、自由貿易反対のトランプによってアメリカが承認はしないでしょうが、TPPの本質が自由貿易ではなく多国籍企業による日本経済の支配であるため、トランプは形を変えてもこれを推進するでしょう、とされています。また、引き合いに出された例として、IOCやFIFAなどの国際スポーツ機関が挙げられていますが、これらも巨大な金融資本の中のロジックに組み込まれていると。例えば、委員の選出は密室の談合です。ルールも、例えば柔道で世界i統一ルールが日本にとってアンフェアなものにされたら、従うしかありません。
TPPに話を戻すと、「TPPに反するような法律があったら、新しい法律を作るか今ある法律を修正せよ」という乱暴な条文が組み込まれていると言われています。TPPによって日本の国家主権すら侵害される、という懸念です。
■情報操作
現在のメディア(TV)やSNSでの情報によって、人は簡単に流されるし風説が流布する、という話です。特に、日本のTVメディアは巨大国際金融資本家に既に占拠されています。
フジテレビ 29.8%(外資が2、3位)、TBS 12.1%(上位2社が外資)、日本テレビ 21.9%、テレビ朝日 12.3%、電通 28.5%(筆頭株主は外資)
特に、テレビ局は放送法によって外資比率は20%以下までと制限されていますが、既に違法状態の局がいくつかあります。
■自我の抑圧
電通がブラック企業の象徴として名指しで挙げられていますが、例えば、世間で超一流企業とされるような会社へ入る事を礼賛する風潮を痛烈に風刺しています。こうした奴隷を無意識に生み出して受け入れてしまう文化を、Coercive Culture(抑圧的な文化)と呼ぶそうです。この文化の元で育った人間は、十分に自我が促進され、自我の赴くままに生きる人間に比べて、その生産性が1/756に低下するというデータもあるというから驚きです。
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