僕は君たちに武器を配りたい
www.amazon.co.jp/dp/4062170663
コロナの影響もありイベント自粛なども相次いでいますが、私が参加していた週末の読書会もしばらく休業となっています。本書は、その読書会で過去に紹介をされていた書籍でして、未来の働き方など見通すにあたり、有用だと言う事で手にとってみました。
■6つのタイプ
これからの資本主義で生き残れる人物のタイプとして、漁師に例えて6つの分類を紹介。
1<トレーダー型>商品を遠くに運んで売る事が出来る人
2<エキスパート型>専門性を高め高いスキルによって仕事をする人
3<マーケター型>商品に付加価値をつけ市場に合わせて売る事が出来る人
4<イノベーター型>全く新しい仕組みをイノベーション出来る人
5<リーダー型>起業家として皆を管理してリーダーとして行動する人
6<インベスター型>投資家として市場に参加している人
上記のうち特に前者2つ(1と2)は市場価値を失っていく人たち。
■マーケターの好例
元々、自動車部品の製造業を営むNOKという会社があり、オイルシールと呼ばれるオイル漏れ防止のゴム部品を作っていた。が、コモディティ化が進む世の中で、同社の製品は厳しい競争関係の中にさらされる。その中で自社のプロダクトの市場価値を高める領域として探し当てたのが携帯電話の稼働部分に使われるゴム製品の市場。
■イノベーターの好例
1966年、今では牛丼チェーンとして知られる松屋の創業者は、その元となる中華料理店を開店した。が、上手く行かずに次の道を模索。その際に吉野家の味に感銘を受け、同社に通い詰め味を研究、社員とも仲良くなり、味を研究、その時に気づいたのが「吉野家は味が濃いしメニューが単品のみ。それならば、味はそっくり真似してその他の商品を充実させれば吉野家に勝てる」と戦略を立てて現在の松屋チェーンを作り出したのだとか。
■リーダー像
リーダーには何も企業だけでなく、NPO/NGOなどの社会起業家も当てはまる。いま、世界で最も上手く成功している社会起業家はUSのNGOであるRoom to Read(https://www.roomtoread.org/)のFounderであるJohn Woodが挙げられるという。彼は元々マイクロソフトのアジアエリア営業責任者としても成果を出していた人物で、現在はRoom to Readで途上国向けの識字教育の提供などに奮闘している。
■インベスターの在り方
最後に、インベスター像について。まず、投資の考え方として、筆者は
・長期的な視点で投資を考えよ
・分散投資してなるべくリスクを減らせ
という表現を用いている。FXなどは短期投機の典型だと思われるが、ビジョナリー・カンパニーに出てくるような会社(例;ウェルズ・ファーゴ)などを挙げて、長期的に組織を良くしていく仕組みを自社内に持つ起業への投資を奨励している。
また、分散投資の逆として、住宅ローンやサラリーマンという生き方、の2点についても、リスクのある1点張りの投資方法となるためオススメしていない。
0コメント