国外追放から捉える途上国事情
僕の恥とか今後の人生のリスクとかを心配してくださる方もいたけど、僕のそれはどうでも良くって、伝えたいと思う事を伝えます。
※前提として
・本件では、僕が120%悪いです。
・この記事はただただ僕の自己満足の恐れがあります。
・あくまでも個人的な意見です。
・アフリカでの僕の行動は全て自己責任です。他のいかなる団体も個人も関係ありません
・この記事によって不快になった・削除して欲しいなどの依頼があったら修正/削除します。
上記の前提の上で、最後の方に伝えたい事を載せてますが、それまでは僕の失態を冷ややかな目で見て頂ければと。
超長文です。
※アジェンダイメージ
・コトの顛末
・途上国への想い
・経緯/反省
・伝えたいこと
・自分なりに考える解決策
まずは今回のコトの顛末について。真面目な表現を使えば使うほど変なニュアンスになってしまうので簡潔に。
僕は1月末にケニアに入って、およそ10日間の間に2回、アフリカ最大級と言われる『キベラスラム』を訪問しました。そこで結論からシンプルに記載すると、
「スラムのスクールの少年たちとおちん◯んを触り合ってきゃっきゃしていたら、現地の先生からの警察・イミグレへの訴えにより、ケニア国外へ逃亡をする事になった」
というものです。色々と誤解を招く表現なので順を追って。
(ふざけて記載しているつもりはありません)
まずは少し遡った話から。
アフリカ(途上国)に来るにあたって、僕にはある想いがありました。
①BOP層と言われる人たちの雇用創出
②日本側のアフリカ(途上国)のイメージの払拭
の2点です。細かく言えばもっと色々とありますが、ここでは割愛。
今回は、上記の中でも特に②についてです。
途上国の中でも、ことアフリカに関して言うと、日本では都市伝説級の話がゴロゴロあります。(強盗・殺人・テロ・貧困・病気・騙し・強請り…etc)
僕も実際に来るまで(来てしばらく慣れるまで)はビビりまくっていました。でも、重度の危険エリアとして挙げられているケニアのナイロビもそこまでじゃなかったです。
今回の逃亡先のタンザニアのダルエスサラームも然り。
意外に普通。
ショッピングモールだってあるし既に普通の都心。キベラスラムでさえ、そこにはちゃんと経済圏があって、彼らは(当然のことながら)普通に生活しています。僕ら(日本人)は「アフリカ」って言うワードに対して過剰に偏ったイメージを持ちすぎじゃないかとすら思います。ある友人は、アフリカ行きを決めた僕を、まるで死にに行く人のような目で見ていました。
もちろん、ここでは僕の脳内での相対的な話をしているだけであって、純粋な危険レベルで言えば先進国よりは全然危ないし、僕がこの先そう言った目に合う可能性も当然ゼロでは無いです。が、日本にいてもUSにいても何処でも、痛ましい事件とかは起こるわけで。(アキバであった無差別殺傷事件とかも、逆にアフリカ人からしたら日本て恐ろしい国だな、となるように)
もっとフラットな目で見た方がいんでない?とか思ってたわけです。自分で行ったことも無いのに、さもメディアの情報だけを鵜呑みにして変なイメージで語る人はいわずもがな。
日本に伝わるアフリカ(途上国)の状況が、必要以上に脚色されて、変なフィルタに通されて伝わってしまっている感がありました。
けれど、失礼を承知で言うと、キベラスラムだけは僕の中でも別格レベルで最貧困の地だと思ってました。でも、行ってみるとそんなイメージは無くなります。
学校もあるし露店もあるし、美容院だってある。
携帯を持っている人もたくさんいるわけで。
中で住んでいる人たちと喋らせてもらったり、お店の中に入って絡んだりさせてもらう機会もありましたが、想像以上に普通です。
ここで、なぜ情報の偏りが良くないと思うかですが、イメージの悪い情報は「そこに行きたいと思う気持ちを削ぐから」です。僕は(詳細は後述してますが)途上国の貧困の解決には「物量(挑戦する人間の母数)」が必要だと思っています。ビジネスなど、もっと挑戦する人間が増えれば増えるほど貧困はなくなっていくのではと。
物量が増えれば、まず生活がしやすくなります。(華僑の大量進出で中華街までができあがっている中国とかがまさにそれ)当然、ナマの役立つ現地情報も増えます。「理解が進む」と、心理的ハードルがぐんと下がります。
途上国の抱える様々な問題は、「心理的ハードルの高さ」から、「行くモチベーション」が下がり、いつまでも「途上国が途上国のままであり続ける」ことに起因しているのではないでしょうか?
話を戻します。
本件の失態の背景には、「退職してアフリカに行く」と言った僕を、冷めた目でバカにしたり否定したりしてきた人に、ある意味で僕は自分の考えを証明したかったのかもしれません。恨みとかではもちろん全然なく、ただただ、まずフラットな目線で見て欲しかった。
「ほら、アフリカって全然普通でしょ?」
「子供たちなんてこんなに笑顔がステキ」
「みんなも来ればいんじゃない?」
そんな想いが交錯する中、初めてのアフリカに僕は高揚してました。そして、自分の中で証明したかったアフリカの姿がそこにあり、子どもたちもキラキラしていて、勝手に1人で舞い上がっていました。
キベラのスクールの生徒たちに凄い勢いで歓迎を受け、学校を案内してもらったり。ダンスに混ぜてもらったり。腕を組みながらスワヒリ語でキラキラした目で話しかけてくれました。言葉の通じない歯がゆさと、おかしなテンションから、最初は脇をくすぐりあったりしてふざけていました。隣で一緒にダンスをしながら、更にスワヒリ語で嬉しそうに何か喋りかけて来てくれるので、言語でのコミュニケーションを図れない僕としては、その周りの男の子たちも含め、脇くすぐり合ったり、お◯んちんタッチし合ったりカンチョーし合ったり。中には僕が一方的に触っただけの子もいると思います。(言葉にするほど変なニュアンスになる。。)
でもこれが間違いでした。
早川さんからのご指摘もその通りで、取り返しのつかないことでした。
途上国ではことさら性の問題が緊迫しています。
そんな中、僕の行動は性を意識させてしまう行動につながりかねないと。
性的な迫害を受けてきた子供たちもいる。
彼らに重大な影響を及ぼしかねないのだと。
心理的に重度のトラウマを持ってしまった子もいるかもしれないと。
中には、キャッキャしながらも不快に感じていた子もいるかもしれません。
僕の心境はどうあれ、確かに行動だけを汲み取ったらわいせつ罪です。
現地の先生がたが怒るのも無理はありません。
ここで突然かなり脱線します。
僕はアフリカに来る前に念のため遺書も書いています。(もちろん自殺願望なんて皆無だし、後で笑い話にするつもりだけど)これは、ある友人に言われた言葉がきっかけとなっています。
「途上国では、それこそ地域によっては必死にその日を生きるために生計を立てている人たちがいて、例えば日本から安易に持ち込んだ何かによって、彼らの生活が奪われ命を奪うリスクもあるのだ。その認識もした上で行ってほしい。」
アフリカ行きに舞い上がっている僕に釘を刺す意味で言ってくれたのだと思います。
ちょっと前にこんなブログも書いてます。
僕が単身で何も決めずにどの組織にも属さずに行く理由の一つもこれです。
(単純に、自分の目で好きなだけ見てみたいという幼稚な理由もあったけれど)
退職して住民票も抜いて片道で行くなんて頭がおかしいのかもしれません。
でも、やるならば、自分の目でちゃんと見た上で、彼らの領域を侵さず、むしろ一緒にやる(手伝いをする)くらいの感覚で。
ある意味で僕は部外者でしか無いのだと。(悪い影響があってはならない)
そして、色々とディープな問題まで見ていきたいと思っていた自分としては、もし何かあった時に誰にも迷惑を掛けたくなかった。(実際、こうして盛大に御迷惑をお掛けしてしまった訳ですが。。)
そんな自分が今回のような事象を引き起こしてしまった事はとても恥ずかしいです。マゴソの早川さんの活動も尊敬の目で見ていただけに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。どれほどの迷惑をかけたのか。死ぬほど後悔してます。
「なにやってんだよ。。」とか自分でツッコミ入れながら自己嫌悪の塊になってたりしてたわけですが、僕の感情論はどうでもいいと思うのでもうここらで終わります。
ここまでは反省。
120%僕が悪いという話。
既に長文ですが、ここから伝えたい(問いかけたい)こと。
今回の自分の経緯を棚上げする訳では決してなく、自分に120%過失があったことを改めて認識した上で、外部環境について触れたいと思います。
今回のキベラスラムの強制撤去を例に、早川さんの記事を参照させて頂きます。
https://www.facebook.com/chiaki.hayakawa1/posts/1293383234054790
前回の削除してしまったブログでも、ドラえもんを例にとって説明しましたが、キベラスラムでの『強制撤去』とは、
政府(ジャイアン)がスラム(のび太)から突然住居を取り上げる(家を壊して更地化する)と言うものです。これ小学生だったら可愛げあるものの、大人の世界ではまさに生死に関わる大問題です。
政府側(ジャイアン)が「キベラに道路通したいから強制的に家壊すね」と言っていて
そこに関わってる甘い汁をすすってるスネ夫は傍観者で
のび太はそれをただただ無力に指をくわえてみている状態で
でもキベラにはドラえもんなんていないわけです。
訪問させて頂いた、「明日には強制撤去が入るかもしれない」という住居のお母さんも、何をするでもなく、ただただ仕方のないモノとして打ちひしがれていました。
ここに、『経済圏からの阻害』を強く感じます。貧困層の一番の問題は、「貧困そのもの」ではなく、「貧困から抜け出すための手段(教育etc)の欠如」だと思います。
思考する能力が育たない。抵抗するでもなく、代替案をうんうん考えるわけでもなく、ただただ自分の家が壊されていくのを無気力に見ている。更地になった土地にまた商品を広げてなんとかやりくりする。
まぁ、搾取する側からしたら都合がいいわけで。思考力がついてしまうと困るからなのでしょうか。昔の日本の、「農民は生かさず殺さず」みたいな状態でしょうか。
はい、吐き気がします。
今回の訴えの件について、誤解を恐れずに言うと、日本側の僕の友人の中には、
「そこまでの大事(オオゴト)なの?」
と思う人も少なからずいるのでは?と思っています。でも、これが先進国ズブズブの脳みその僕とアフリカ最大級のスラムと言われるエリアとの「認識の乖離」でした。そもそも立たされている土俵がまるで違う。先生がたが過剰に反応している訳ではなく、元々持っているモノサシが全然違う。それを僕はただ引っ掻き回しただけになってしまったので、申し訳ない気持ちしかないですが。
性の問題もそうで、少し前にCIAの調査データを見た際のHIV羅漢率は大体5~10%と非常に高かったです。平均余命もずっと短い。(ちょっと見づらいですが)
女の子の性の安売りとかは途上国では嫌というほど聞く話だけれど、こういった対処を取らざるを得なくなるほど逼迫した状況に追い込んでいるこの社会の仕組みって何なのでしょう?僕自身の問題は、僕が変わればいいだけ。これはすぐできる。もう二度とやらない。
取り巻く社会の問題は、そう簡単じゃないはず。アフリカの各国が60年台に独立して行って、そこから50年ほどの歳月が流れているのに未だにずっと続いていると言う事は、仕組みが悪いのでは?
なぜこんな世界があるのか?
どうして政府の汚職は無くならないのか?
飢えで死ぬってどういうこと?
HIVの羅漢率は何故高いままなの?
疑問は尽きません。1ヶ月経って未だに明確な解もありません。
ただ、根本はやはり『教育の欠如』な気がします。
全ての負のスパイラルはここに起因していて、これが払拭されない限り、根本的には何も解決しないのではとすら思います。そして、朧気ながら思う事として、それを解決する一番の方法は、やはり『挑戦者の母数を増やす』ことだと思っています。
購買力の無さもあって、ビジネスの対象として貧困層を捉えて、何か1個(もしくは複数個)のビジネスで個人レベルで全てを解決するのは不可能です。支援にも限界がありますし、持続性がありません。政府の汚職もあるし。
だったら、
◯とにかくまず母数を増やす(ケニア・タンザニアと歩いて周っていてやはり感じるのは、欧米人・アジア人が極端に少ない)
◯生活しやすい土壌をつくり、協力者を増やす(僕は今回初めての途上国で、そもそも、まずは真っ当に生活することから苦労しました)
◯そのためのムーブメントを起こす
◯若い学生や中堅のサラリーマンなんかも、軽い気持ちで行ける世界観(脱サラしてアフリカで起業とか)
◯そのための情報を伝える(変なフィルタをぶっ壊す)
何となく僕のミッションはここにあるのでは?とか思っちゃってます。
もちろん、前述のように一方的な持ち込みなどで彼らの生活領域を侵す危険性も孕んでいるので、「現地人と一緒に」取り組む努力が必要だとも思います。
ここまでの超長文を読んで頂いた方ありがとうございます。
僕の恥が拡散するのと同時に、こうした「途上国(スラム)」と「先進国(僕の軽率な行動)」の乖離によって起きた本件がきっかけで、少しでも多くの人が考えてくれるきっかけになればいいな、という気持ちで書きました。
本来、こう言うスタイルでは書きたくない気持ちもありましたが、伝えなくてはいけないと勝手に思い込んで散々悩んで投稿してしまいました。
最後の締めくくりです。
どうしても僕のブログはアニメ・マンガネタが多くなってしまうんですが、
ナウシカが腐海に侵された世界を嘆いて、風の谷の地下室でユパ様にこう言ってます。
「なぜ、誰が、世界をこんな風にしてしまったのでしょう」
皆さんは、どうしたらこの世界はもっと良い感じに変わると思いますか?
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